「おーい、行くぞ!ちゃんとお前ら受け取れよ?」


ボールが空高く空中へと舞った。


まるで羽が生えたみたいに高い。


これは本気で相手してるんだろうな。


『うわっ……見失ったー……』

『やっぱ山田先生に叶う人は居ねえよなぁ!』


男子の笑い声が校庭中に響く。


やっぱり、男にも好かれてる先生は凄いなぁ。


「また出直して来い(笑)いつでも相手してやるから♪」


ボールを持って、保健室に向かってくる先生と目が合った。


「梨々華ーただいま!汗かいちゃったよ。へへっ」


汗を流しながら水を飲む、その姿は最高にキラキラしていて眩しかった。