「僕ずっと梨々華先輩に憧れてました」
「え?…何で?」
今の春島くんは、真剣な目をしていて。
いつもとは違うのが伝わってくる。
「何でも言いたいこと言えて…僕とは正反対で。優しくしてくれたのも嬉しくって…」
「いや、それ憧れじゃないと思うけどな…」
確かに言いたいことは言う。
けど…ただそれはプライドが許せないから。
負けたくない。そう思うだけだよ。
「“憧れ”から、いつしか“好き”に変わっていました」
「え…?」
驚きのあまり、思わず声が出る。
待って…。
好きって…え?
「卒業しちゃう前に伝えたかったんです。僕の気持ち」
「えっと……」
言葉に詰まっていると。
「知ってます。山田先生のこと想ってるくらい。だから気を遣わないでください」
そう言う春島くんの表情は、悲しそうに笑った。
「ご…ごめんなさい……。」
言葉と共に深くお辞儀をした。
でも、嬉しいよ。
最後に伝えてくれて。



