「やっぱり寂しいな…離れてると」
苦笑いする先生。
「そうですね…でも電話で声聞けるし心強いですよ」
「俺も」
電話で愛を確かめるのも、案外悪くはない。
「そろそろ先生戻らないとダメじゃないですか？」
「だな！！何も言わないで出てきちゃったから怒られっかな…」
「そんなに急がなくても良かったのに…」
「だって梨々華の方が大事だもん！」
無邪気な笑顔でピースを見せた。
もう…先生ってば、ズルすぎ。
「じゃあ、行くわ。」
「はい、頑張ってください！」
玄関での見送りは、少しだけ寂しい。
でもいいんだ。
ちょっとの時間でも、先生と過ごせたから。
