「もう…仕方ないわね。ちゃんと噛むのよ?」 「分かってるって!」 「いってらっしゃい!」 “行ってきます”の言う余裕も無く家から出ていく。 歩いてたら間に合わない……。 「行くぞぉー!」 お父さんの自転車を借りて、ビュンビュン人を抜いてく。 これだったら行けるな。 近道を通って、坂を猛スピードで下ってく。 「ハァ…ハァ…」 何とか…校門にたどり着いた!! 約束してたのに遅刻するとか最悪だよね…。 怒られるんだろうなぁ。 覚悟を決めて、下駄箱に向かった。