車に、これで私が乗るのは2度目。 やっぱり車中、先生の香水の甘い香りが漂う。 「少し倒すか。座席。」 「あ、いえ!いいです。そのままで。」 「倒した方が体も楽だろ。」 どこまでも、先生は本当に。 「優しいんだから…」 「えー?何か言った?」 「馬鹿な先生だと、言っただけですよ。」 「酷ーい!」 座席をちょうど良いとこまで、倒してくれたお陰でダルイ体が少しだけ楽に感じた。