「良かった。遅かったから来ないと思ったよ」 差出人の正体は由花だった。 「由花?どうしてここに……」 「昨日のこと説明して欲しかったから」 「だったら、メモに由花って書けば良かったのに……」 そしたらもっと心の準備が出来たはずだ。 「差出人が知ったら来ないと思ったから、あえて書かなかったの」 「どういうこと?」 「もし、私だって知ったら話すの気まずいでしょ?」 「それは……」 そうかもしれない。 由花だと分かったら来ないことを選択した。