「オッスチュー!元気か~?」
たっちゃんとりゅーじが僕の病室にお見舞いに来てくれた。
彼らはもう数回、面子はその時よって様々だがお見舞いに訪れてくれている。
「え ん ぎ ぁ よ」
僕の返答に、二人とも笑顔を浮かべた。
『言葉』を発するのはこんなにも困難だ、とその時の僕は気付いてなかったが、今は本当に思う。
普段何気なく交わしていた会話。そんな当たり前だったものが、とても難しいものに変化した。
"会話を交わす"のが凄く困難となった今を、身を持って実感している。
というのに、僕の楽観的な気持ちはずっと消えないままだった。
"これは夢だ"という期待にも似た幻想が、その時の僕を支えていたのだろう。

