「…あぁ、どうも。ごめん、なんて呼べばいいんだっけ?」
拓人の発言にクスリと笑う某様。その仕草もまたどストライクたった。
「も~忘れないでよ!ユイ!覚えられた?『タクヤ』くん!」
私は覚えてるけどねアピールをしたかったのだろうが、残念ながら間違えている。だが面倒なのでそこはお礼をいうだけにした。
「ありがとう。ユイちゃんは学生?」
「ううん、もう働いてるよー今年からだけど」
ユイちゃんは今年で短期大学を卒業し、四月から美容師として働いてるらしい。それで外見に気を配ったナリをしているのか…と思ったが、合コンに気合いを入れて来るのは皆一緒か、と思い直した。

