そこでの当初の僕の業務内容はパソコン関係の仕事だったが、そこで扱っているデザインの業務はとても僕が扱えるものじゃなく、すぐに清掃業務へ移された。

清掃の業務といっても、半身不自由でたまに震えのある僕は、簡単な清掃しかやれなかった。が、その業務で出会った人々との交流が、正常な頃の自分を思い出させてくれ、とても有意義な時間を過ごせた。


そこで、やっぱり人間ってのは優しさを兼ね備えてる生き物なんだな、と改めて実感した。

それが上っ面だけで本心は自分を見下げ果てているのかも知れないし、障害者に対する接し方マニュアルがあって、それに則っただけの話かも知れない、という様々な邪推は、動き回る日々に忙殺された。


…とかく、人間の本質というものは、"深く"その人と関わらないと見えてこない。

──だが、"浅い"所。

病気をしてから話せなくなった、という言い訳を拵えてから、僕の他人との接し方は決まって上辺だけだった。
上辺だけで他人と深な交流を図るのは無理難題。人は良いところ悪いところを知って、他人との親密な関係を築く。

分かっている。僕は人とは真に迫った話をできない。だって言語に障害があるから。

最早テンプレート化した常套句を常に心の内に潜ませていた僕。