…いや、羨望と"嫉妬"だ。

僕がこんな病気になって、中は綺麗な奥さんを貰う。

病気になる、というのはそんなに大きなハンデなのか?
それとも学生時代の影響か?

女の子に尻尾を振り撒いてた中の人間性が、生きてきただけなのか?

内心で静かに燃え続ける醜い炎。


飽くまで内心のみに留め、僕は中の結婚式に参加した。

披露宴で新郎新婦の生い立ちが大画面に流れていく。新郎の大学生時代の写真が流れた時、興奮した。

あんなに感じた憎々しげな気持ちも忘れ、中を純粋に祝おう、という澄み切った心で流れていく写真を見ていた僕。

酒も入っていた事もあってか、僕の気分は有頂天だった。中、本当におめでとう!心から思った。

あの頃の記憶が思い出され、出席者が退場する所を新郎新婦が見送る所で、酔いも加わってか僕は中に変な声で賛辞を送っていた。


…僕は気付いていなかった。
"素晴らしき過去"を勝手に思い出して、自分自身だけで勝手に盛り上がっていた事を。

とっくにへべれけになっている僕に、気付く気配はなかった。


ただ覚えてるのは、一緒に参加してくれたカズヒロが、"障害者である"自分、"大学時代の友達"の自分、両方の自分を、TPOに応じて接し分けてくれていた事だ。