病気になって間もない頃、多くの友達がお見舞いに来てくれた。
退院してからも、自宅に訪れてくれた人もそれなりにいた。
当然、との表情で来てくれる友達を迎えていた僕。
だが、時間の経過は残酷だった。
訪れてくれる客が減って、僕は気付く。
あぁ、皆の時間は進んでるんだ、と。
社会に出る事で増えたパイプを、さらに多岐に渡らせる。
つまり、誰も止まったままではいてくれない。
それぞれがそれぞれの新たな道へ踏み出すターニングポイントが、大学卒業。
本当に僕はタイミング"良く"病気になったのだ。
それを実感する度に、毎回浮かんでくる言葉。
"どうせ病気になるんなら、その時にいっそ殺してくれればよかったのに"
もし神がいるんなら、そう恨み事を綴る。
片手片足言語の不自由、体に起きる振戦。
こんな状態がこれからも一生続く。
それなら、いっそ病気と共にあの世に逝ってた方が幸せだった。
それなら、自分が逝って一時だけでも悲しんでくれる友達がいた方が幸せだった。
…そう考えるのは、エゴではないはず。

