しかし、由衣と付き合えてからは、その誘いを全て断ってきた。現金だとは感じたが、就活の時期に入った事もあり、拓人の中では終了感があったのだが…

中は違ったのかも。


「中君、拓人君と飲みたかったんだと思うよ。これまで一緒に飲んでた友達が不参加になるのは、やっぱり寂しかったんじゃないかな」


過去に彼女ができたから、と断ってきた誘い。それでも中は誘ってきた事もあった。

彼女いるって言ってるヤツを、それでもまた誘う神経が拓人には理解出来なかった。


「拓人君を取っちゃったあたしが言うのもなんだけど、中君達とも飲みに行った方がいいよ。友達は大切にしなくちゃ!」


もちろん、浮気は許さないけどねっ!と笑いながら言う由衣に、毎度のように抱き締めたくなる気持ちが押し寄せた。

…その前に。


…中、ごめん。

僕は自分の事しか、考えてなかった。誘って来てくれる友達の事を、考えてなかった。その時相手がどのような思いなのかを、考えてなかった。

ドォンと暗闇の中光る花火を、中に見立て、密かに謝罪した。