じゃあ尚更転がってるわけないだろ、と思いつつ酒をあおる。
その時だった。

拓人も酔いが回って目線がフラフラと、入口の方を向いた。

女の子の四人組くらいが入ってきて、女の子同士でもこんな店くるんだなーと呑気に見ていると、中が叫ぶように言った。


「おぉーおつかれ!こっちこっち!」


女の子たちがこちらに近付いてきた。

拓人の良い気分で酔っ払っていた気持ちが、急に冷や水を浴びたかのように冷めていくのがわかった。


(…ちょ、どういう事?)


今日も暑かったねーとか話しながら、拓人たちの席に近寄ってくる女の子たち。

ヤバい…と直感に従い、拓人は末席へ移動した。


「まま、座って座って!」


陽気さが三割増しの中が女の子たちに言う。


──結局、"お疲れ会"という名目は、合コンと化したその場の空気により、拓人と同じように末席へ追いやられた。


──
────
──────