ーーーー
ーーーーーーーーーー


「と、いう事が昨日ありまして……。」


チラッと春樹君を確認すると、あからさまに呆れたといった顔をしている。


「…………。お前今どき、成人したフツーの大学生が本一冊で20キロも自転車こぐか?言っとくが、こがねーからな?」

「はい……。」



今日は日曜。

春樹くんも今日は仕事がお休みのため、家でまったりデートの最中。


その流れで、春樹君がいきなりソファーに私を押し倒したところから、今に至る。



「……で。だから、筋肉痛で身体中が痛いと。」


春樹君が、頬杖をつきながら機嫌悪そうに言う。



ひ、ひーーーー!!そりゃそうだよね……。と、当然の反応だ……。


だって、、たぶんキスしようとして?押し倒したんだよね?

それなのに、彼女に女子らしからぬ悲鳴をあげられて……しかもなにかと思いきや出た言葉が

『股関節死ぬ!!』

だからね……。



申し訳なさそうに、ソファーに座る春樹君の前に正座して
、顔を見上げる。


「ごめんね?春樹君。」


あと、ちょっとだけ、きゅるんっとした感じで目を潤ませてみる。


ど、どうだ……。



すると、春樹君もあんまりおこったようすではなくなる。