「丸井、ゆかりの事好きだって
言ってたよ」

「え」

「ゆかりが一番仲良くしてる男子が
丸井だからお節介だと思ったけど
聞いたの、そしたらゆかりの事
好きだって言ってたよ」

「嘘」

「ほんとだよ!」

友達はこんな事に嘘をつくような人

じゃないと分かっていたし、それに

顔が嘘じゃないと言っていた。そう

思った瞬間何故だか分からないが

涙が次々と溢れ出てきた。止まらなかった

嬉しさと、後悔と、悲しいのが混ざって

よく分からなくなった。

「じゃ、あぁ、両おも、想いだったの?」

泣きながら震える声で言う。友達は

泣いている私の背中をさすりながら深く

頷いた。