「やめてっ!放して!!」 大声を出す沙羅。 それでも、つかんだまま。 「訴えるわよ!!」 「それでもいい。」 ゆっくりとした口調。 「年下というだけで、逃げられて。溜まったもんじゃないです」 「アナタは、僕から世界から逃げようとしています」 ・・・何も言えなかった。 「どうか僕を信じてください。どこにも行きません」 速水クン・・・。 「どうして泣いているんですか?」 あせったように言う。