懸命に口をはずそうと思っても、中々外れない。 涙でぐしゃぐしゃになった。 そんな様子を見て、兄はますます力強くキスをした。 嫌だ。嫌だ。嫌だ。 お互いの息しか感じない。 やっと、離れる。 そう思ったとき。 「兄貴・・・と沙羅」 弟の声が聞こえた。 「冬斗クン!」 ばっと、見た。