「あの、最初告白してくれたとき私『年下』の言葉だけで嫌がりましたよね?」


少しの時間が空いて、速水クンは小さくうなづいた。


「知りたいですか?」


初めてかもしれない。


自分からそう聞いたの。


「・・・教えてくれるの」


「ええ。今なら」


今なら、言える。


そう思えた。


もし、これでも好きそう言ってくれるならば・・・。


何度も考えた。


「では、その物語の始まりは中2の頃―」


長い長い物語の幕開けが始まった。