「どうしたの?」


その問いの意味がわかった。


なぜ、年下が嫌いなのだろうか。ってことだ。


「言いたくないならいいよ。言いたくないもんはみんなにだってある」


どこかを見ながら訊いてきた。


「でも、年下ってキーワードーに何か引っかかるんだ」


お菓子食べる手が進んだ。


「年下にひどい事された。そんなんだったら、見当がつく」


「しかし。沙羅を見ていると、何か別の物があるんじゃないかと思う」


真剣な瞳が怖い。


お菓子食べる手が止まった。


「・・・。私は幸せ者なんだ。そんなことを知りもしないで、他人を傷つけた」


そのときの光景を思い出している。