「いえ。大丈夫です。そんな校則ありませんので」 にこりと、微笑み返す。 「では、行きましょう」 律儀クンの後に付いて行く。 「ここは、昔大名が・・・」 さっきから、町の歴史ばかりしているよ。 正直、聞きたくない。 今は、どうやって誘おうか悩んでいる。 「どう?楽しくない??」 急に、振り向かれた。 「僕、女子と二人きりで歩いたことないからさ。何話せばいいのか、わからないんだ」 少し、照れたように笑う。