「じゃあ、さようなら……」


彼と目を合わせずに 早口で告げ、
踵を返して走り出す。



彼の声は、聞こえない。



呼び止めてくれない。






「あーあ。終わっちゃったなぁ……」



私は小さくつぶやいて

その場にしゃがみ込んだ。