歌舞伎町の似合う(?)女

夏川の手のひらの下で震える着信画面には……

〝河童〟

「河童って……マジでこいつの交友関係どうなってんの?怖ぇんだけど。」

俺は、恐る恐る、彼女の携帯に手を伸ばした。

それは、好奇心と、ほんの少しの〝焦燥感〟から。

「もしもし。夏川の携帯ですが、河童……」

『河童だと、私がか!?私の頭は、まだ、フサフサ元気にしとるぞ!!』

電話口からの怒涛の物言いに、ある人物の姿が、頭をよぎる。

なるほど、河童ね。

確かに、あの人には、ピッカピカに磨き上げたような皿が脳天に……

「……あの、もしかしなくても、院長ですよね?」

『そっちの失礼君は、誰だね?そして、肝心の夏川クンは?』

「冬山です。先ほどの〝河童発言〟は申し訳ありませんでした。で、夏川なら、酔い潰れてますけど。」

『何?冬山クン、今、何処にいるんだ?』

その焦ったような上ずった声に、妙に胸が疼くのを感じた。

「歌舞伎町のショットバーですが……」