4月10日の奇跡





そんな春休み前のいつもの日常の光景を見て、だんだんと思い出してきた通学路になんだか嬉しくなる。



私と奈々はそんな氷室くんの横を興味無さそうに通る。



すると、
こちらに氷室くんが気付き。


ニコッと笑った。



その後が凄かった。

地響きが起こるんじゃないかって程の女子生徒の悲鳴が起こった。


「「「ぎゃゃぁぁああ」」」

「晴翔くんが笑ったっ‼︎」

「カッコよすぎる!」


と、たくさんの賞賛の声を聞かされ、氷室くんは眉間にシワを再び寄せていた。


そんな氷室くんを見て私たちは笑った。


そして、自分たちの普通科の校舎に向かって足を進めた。