永遠dream

絶対なにか隠してる。

そのくらい分かる!

 「萌々は知らなくていいことよ。」

その突き放すような冷たい声に腹が立った。

「なんで!?教えてよ!」

 「普通は親が知らなくていいって言ったらそれ以上はきかないものよ。」

でた、お母さんの口癖。

普通は…………?

「…………普通って、なに?」

私は押し殺したような声で聞く。

そして、答えを聞かずに話し出した。

「あなたの教育は、いつも厳しかった。」

私は目線を落とす。

「いくら私が頑張っても、褒めてくれたことなんてなかったよね。」

ちらっと母をのぞきみると、少しバツが悪そうにしていた。

「できなかったら怒るくせに…………。」

今までのことを思い出すと、悲しい。

でも、今はそれよりも怒りの方が大きかった。

「貴女に自分の“理想”を“普通”として押し付けられる子供の気持ちがわかる!?」

 「…………!!」

今までの思いを私は初めてぶつけた。

…………母を傷つけた。

それがまた、悲しい。

でもここまで言ったんだ。

全部、吐き出してしまおう。

「本当はもう会う気なんてなかった。」

必死に涙をこらえる。

「私は、ずっと……苦しかった…………!」

目から涙がこぼれ落ちそうになったそのとき、母がそっと語りかけるように話し出した。

 「…………わかってたわ、萌々を傷つけてるって…………。」

「だったら……」

 「でも…………!……それでも私は、萌々に1人でも生きていける強さをあげたかった…………!」

お母さん…………?

 「私は……いつ死んでしまうかわからなかったから…………。」

「え…………」

私は、戸惑いが隠せない。

それから母は一呼吸置くと話を続けた。

 「でも、やっぱり私の子なのね。…………こっちの世界に、来てしまった。」

…………?

 「できればこのことは一生明かすことなく、萌々には“人としてあたりまえの日常”を過ごしてほしかった。」

人として…………

私はそれを聞いた瞬間、わかってしまった。

震える声で尋ねる。

「私……人間じゃ、ないの…………?」

私も、レイと同じ…………?

 「人間よ。」

母はきっぱりと言い切った。

その言葉に胸をなでおろそうとしたそのとき、さらに言葉が重なる。

 「でも…………」

でも…………?

しかし、母は難しい顔をしたまま言葉を発しようとしない。

ここまでためらうような事情を抱えてるのだろう。

聞いたら後悔するのだろう。

でも、これからも何も知らずに笑ってるよりもずっといい。

「…………言って?」

私はさっきから思いつめた顔をしてる母にそう伝えた。

「私、もう子どもじゃないから。ちゃんと、受け止めるから…………。」

母はおずおずと口を開いた。