私はレイさんの横に座った。

「…………だめだった。」

話す気なんかなかったのに心の中はもうぐちゃぐちゃで結局私は今日あったことを全部話した。

話している間、彼はずっと黙って聞いていた。

それが嬉しかった。

「薄々そんな気はしてたよ?でもやっぱり信じたいじゃん?入学式の日、勇気を出せなかった私に声をかけてくれたんだから。」

私は……友達になったつもりでいたのに……

ほずたちは、そうじゃなかった。

「本当の友達じゃなかった。」

友達になろうって言ってくれた、でも…………

「友達になんて……なれてなかった。」

私は消え入りそうな声で、そうつぶやいた。

「でも、全然……傷ついてないし。ただ、ちょっと長い間人と関わらなかったから接し方を忘れただけ。」

気がつくと訳もわからずいろんなことを口走っていた。

何故こんなことを言い出したのかは私自身わからない。

「独りは……慣れてるから。」

そう、大丈夫。

だって、ずっと独りで生きてきたんだから。

でも、こんなのは初めてだった。

なんで……?

今度はうまくいくって思ったのに。

なんで独りになっちゃうんだろう。

「あはっ!…………馬鹿だなぁ、私。」

私は笑った。

    ポタッ

でも、目からは涙が落ちた。

本当、馬鹿だ。

なんでうまくいくなんて思ったんだろう。

「うまくいくなんて……ありえないのに……!」

でも、そう思いたかったんだもん。

諦めたくなかったんだもん。


だって…………独りは、寂しいから…………!