2人と話しているとふと、この間の話を思い出した。

セオさんと留守番をしていたときの話だ。

太陽はレイたちを拒んでる…………

心の中でつぶやいたはずが声に出ていたらしく、2人が同時にこちらを向いた。

「あ、いや…………」

私は慌てて手で口を覆った。

どうして対立したのかとかもう少し詳しく知りたいなんて…………言えないよね。

それはその事実が2人にとって少なからず辛い思いをさせていると悟ってのことだった。

話す度に辛い記憶が思い出されると知って、どうして聞きたいなんて言えるだろうか。

しかし、レイはその思いすらも全部見透かしていた…………と思う。

だから、萌々にも知っててもらいたい、なんて優しい言葉をかけて話し始めたのだろう。