ふと、萌々の両手がまだ萌々に触れたままの俺の右手を包み込んだ。

そして頬をすり寄せる。

愛おしそうに……大切そうに…………

「え…………」

幸せそうに笑う萌々の目から一筋の光がこぼれた。

「………………どうしたの……」

俺はふっと笑って彼女の涙を拭う。

「レイ……大好き…………。…………夢じゃ、ないよね…………?」

たまらなくなって、俺は萌々を強く抱きしめた。

馬鹿…………夢であってたまるかよ。