「もしかして、あの幼馴染みのところとか??」


「えっ?そんな人いるの??」


そういえばゆきは知らなかった。


「前に靖美のご両親が来たとき、一緒に来てて。イケメンでしたよ?この辺のコンビニでバイトしてるらしいっす」


「靖美ちゃん、モテるのね。美人だもんね、愛嬌あるし」


楽しそうに逆撫でする。


「じゃあそのコンビニに行けばいるんじゃないっすか?一緒にバイトしてたはずだし」


「……もういい…本当にもういい…。どうせ嫌われたんだから」


机に、だらんと突っ伏し、動こうとしない。


「もう!!店長さん!!嘘ですよ!!」


「何が……」


仕方ない。このまま魂の抜けた琉ヶ嵜を、放っておくのはさすがに仕事に支障が出るし、陰気臭い。


と諦めたゆきが背中を思い切り叩く。


「いって!!なんだよ!?」


「行きますよ!?」