「これ、店長さん??」


「上手く撮れてるじゃん!!」


「そ、そう??」


嬉しそうに。
さっきの証拠写真だ。


笑っている顔でないとはいえ、絶妙なタイミングで、いい顔で写っている。


やはりセンスがある。


「…コンクールに、出していいですか??」


「はっ!?それを??」


よりによってそれを出すのか、と。プロポーズした顔だぞ。晒す気か、と言いたかったが飲み込んだ。


どうせ出すだけ無駄だろう。他にあれだけいい写真があるんだ。


「……好きにしろ」


「ありがとうございます!!」


と、出掛けていたらしい父も帰ってきた。


「あっ、あのっ…」


「なんじゃ!?」


キッと睨まれる。


「久我、座れ」


「はい」