ひとまず配達の途中、図書館に足を運んでみた琉ヶ嵜。 ここなら何かしら掴めるかもしれないと。パソコンもあるので自分で調べられる。 タイトルや出版社、著者。何か詳しくわかれば、あとは何とかなるかもしれない。 が、思ったより手こずった。 ない。 それなりに大きな図書館だったが。 ふーっ、とため息を洩らす。 困った。 ふと、彼女の顔が脳裏に浮かぶ。 「そんなわけないだろ。相手幾つだと思ってんだ」 ぶるぶるっと頭を振ると、 「仕事に戻るか」