「その、なんだ、事情は聞いた。……悪かったよ」


結局、遅めの昼食も靖美が用意してくれ、一緒に食べることになった。よくわからない光景だ。


というか。


美味いじゃねえか!やたら美味いじゃねえか!こんな美味い飯を、俺より先にこいつに食わせたのか!?と、別の妬みが入る琉ヶ嵜。


ガツガツと口に運ぶ。食材もいい質だろうが、味付けが絶妙で最高だ。


本屋の仕事は、からきしの癖しやがって、と感動で泣きそうになりながら噛み締めた。


「運転して帰りますから、飲んでいいですよ」


昼間からと躊躇うが、靖美の言葉に喜んで飲む、琉ヶ嵜と業平。
酒の肴だ。


「ほんとに、わかってます??」


「わかったって!!美味い美味い」


「じゃあ、お店に帰りますので、この際、連休取って実家に来てください」


ぶっ!と吹き出す琉ヶ嵜。


「なな、何のために!?」


自分で言い出して、うーんと悩む靖美。


「なんとなくです。お友だちも呼んだことなくて、っていうかいなくて」


「トモダチねえ…」


そういえば業平もトモダチとか言ってたな。そのライン上か俺も。と複雑になる。


「おウチにお友だち招待するの、憧れだったんです!!」