「で、帰ってきちゃったんすか??」


翌日。
業平が納得いかない顔で。結局来てもらっている。さすがにタダ働きさせるわけにもいかない。靖美の分を給料で払うことにした。


「まあ、身元も割れたし実家も押さえた。逃げられんだろう。なんとでもするさ」


琉ヶ嵜が配達の準備をしながら。


両親は四国らしく、いつまでも家を空けておけないし、と一旦帰ることになった。



少なくとも瓜生の部屋にいる気配はなかった。その確証がない以上踏み込めない。


「何かあればすぐ連絡します」


一番心配なのは両親だ。


「どうぞ警察を呼んでくださいと言ったが、それだけで呼ぶはずもない。さすがに挑発には乗らなかったな」


警察もまだ介入できない。礼状もなければ動けない。自分達で探すしかない。


「どこにいるんだよ…」


「別荘とか、別宅は??」


「実家でも教えてくれるわけないだろ、そこまで」