この廃れた人生に桜が咲いたんだ。
いつだったっけ‥.?
たしか僕は君に
出会ったとき
心臓が爆発しそうで
痛くて君以外何も考えられなくなったんだ。
まだ肌寒い春の朝。
「早く起きてっ!!」
母がいつも通りに
馬鹿デカイ声で起こしてくる。
僕の部屋は階段を上がって二階の一番奥のトイレの真っ正面にある。
「今日、入学式だけど…
さっさと起きないと
もう起こさないから!!」
母は一階から何度も何度
同じ言葉を飽きるくらい
繰り返して言う。
まだ目覚ましもなって無いのにうるさい。
「ぐはっ!はっ!?えぇ!」
何か僕の腹に重たい何かが落ちてきた。
「さっさと起きろよぉー!!」
重たい瞼を開き起きたばっかりで霞んだ目を開け、目を細めてベットの右をみると妹の華恋(かれん)だ。
華恋は僕の一個下の中学三年生で勉強、恋愛、口喧嘩など何においても負けてしまう…
ただ、僕が唯一勝てる事がある
それは……
兄だという地位だ!
ただそれだけ…
でも…
僕が油断している時に
いつもいつも何かちょっかいを出すから喧嘩になってしまう。
結局は僕が母に怒られる。
