「佐藤 通香さんはいますか?」

「はい、私ですが何か?」

「私、婚約者の北川 雄介です。
今日、そちらにお伺いしたいのですが、よろしいですか?」

えっ?ちょっと待って、婚約者?いることは知っていたけどどうして今なの?

「あの、ちょっと待っていてもらえますか?」

「はい、わかりました」

ガチャ



ドタドタドタドタ

「お母さん‼」

階段をかけ下りてお母さんを呼んだ。

「朝からうるさいわねー」

いつもながらに呑気だ。

「今、私の婚約者から電話が来たの。」