「会議プレゼンのことなんだけど・・・」

ずこっ!、そ、そのことですか!?てっきり、告白のことかと!やだ、恥ずかしー。

「あー、あれですか!?えっと、まとめておきましたよ!どこだっけな・・・」

クラッ・・・

「おい!チキ!」


「ん・・・」

「大丈夫か?」

え、あの後、私・・・。あっ、倒れちゃった!?恥ずかしすぎる。

「あっ、あの、帰ってください!もう、大丈夫ですから!ほんと、すいませんでした!」

手を突き出して、願う。

すると、先輩が、はぁ、と溜息をついた。

「あのさぁ、いっつもチキ、俺から逃げるよね。中学の時もそう。近づくと、逃げてさ・・・。結構、傷ついてたんだよ?俺のこと、嫌いなんだ?」


どきっ・・・。先輩に一方的にまくし立てられて、何も言えなくなる。

それは、司先輩のことが好きで、すごく、恥ずかしくて、だから、避けてしまっていて・・・。

「そ、それはっ・・・!」

「もういいよ。邪魔して悪かったね。そんじゃ。湯川さん。」

パタン・・・。


あ・・・。

どうしよう。そんなつもりじゃないのに。

「うっ・・・」

自分の不器用さが、恥ずかしいよ。

私はその後、布団にうずくまり、静かに泣いた。