私の名前は、福(トミ)

たった1人の家族を殺す為



京に来た





私は、兄に裏切られて以来

人が信用出来ない




あの日





貴方に逢わなければ





私は、憎しみに支配されたままの

鬼だった…







雨は、嫌い





私を裏切った




兄が優しかった頃を思い出すから





いつか





私も、兄のように恐ろしい人になるの?





雨の中


私は、泣いていた



貴方の目を見たとき


底知れぬ強さ、暖かさを感じた


〝お前は、大丈夫!〟


そう、言ってもらえた気がした





貴方のそばにいたら





私は、私でいられる








貴方は、誰?







名前を聞いておけば良かった









貴方を信じたい