翌日



山南さんが脱走した





沖田さんに連れられ、帰って来た

山南さんからの指名で、話が出来ることになった



沖田さんの見張り付きだけど





「脱走するくらいなら、ついてきてくれたら良かったのに…」


「そうですね」


「酷いです……
私、誰にも相談できないんですよ?
ひとりぼっちになったんですから…」


「土方君にだけは、ちゃんと話をしなさい
これは、遺言だからね!」


「その時が来たら、話します」


「総司 お福ちゃんの力になってくれ」


「見張り役は、話しちゃダメなんですよ
それに、私と会話してたら、伊東さんに
目をつけられますからね!」


「はっはっはっ そうだったね」


「うふふっ …辛いです」


「そうだね」


「もし、屯所が移転するなら
その時…女中を辞めます」


「そうかい…
楽しい思い出で終わらなかったね」


「楽しかったですよ
山南さん… 味方でいてくれたから
ありがとうございます」




私達は、微笑み合った




「さよなら」

「さよなら」










山南さんが切腹した