炊事場で、呆然と立ち尽くす


私も気持ちは、同じだけど

望んではならない幸せ



春獄に見つからなければ

夫婦になれたかな…



いや、新選組にいれば、いずれバレた




「ちゃんと話したかい?」



山南さんが、来てくれた


首を横に振った


「話さずにいようと思います…
私が無理して恋仲でいたと誤解されて
でも、それでいいと思います
いずれ、別れることになりますから
少し、早くなっただけです」


背中を擦ってくれた


「君が元の生活に帰ってしまったら
私もここにいるのがつらいな…」


「なぜです!?」



「ほら、刀も振れませんし
頭の良い方もいますし
居場所がなくてね……」



「私達、似てますね…ふふっ
私と来てくれます?
元の生活に戻っても
山南さんがいたら、どうにか乗り越えられそうです」



「新選組を脱けるのは、法度にふれます」



「そうでしたね」