屯所に戻り、事情を聞くため

俺の部屋に集まった




「不思議でしょう
怪我を治せるんです
兄も同じ力を持っています
ここを抜け出て、春獄の所にいました
兄が、なぜ変わってしまったのか
聞きました…
私の養父母から、利用されて
辛い経験をしていたそうです
そんな兄を助けたのが、長州の者だったそうで…
春獄からは、この力を人前で使ってはいけないと、言われました」







「ありがとう
福のおかげで、皆の傷が癒えた」




「福…ここにいてくれ」




「ご迷惑でなければ…
ここに、いさせて下さい」




心底、嬉しくてたまらない


また、この手に福を抱きしめている





「苦しいですよ…」




「うるせぇ」






手を緩めたら、また失いそうで怖かった




「はいはい!人前ですからねぇ~
いちゃつかないでねぇ~」






もっと、抱きしめていたかったのに




総司にあっさり引き離された