私たちは、同じ[1-B]だった。
「良かったな。クラス同じで」
「うん。そーだね」
ガラガラ…
あ、先生が来た。
「これから約一年お前達の担任をする、吉田郁未《よしだいくみ》だ。よろしく」
吉田先生かー。若い先生で良かった。
「早速だが、今から式だ。廊下にならベー」
よし、廊下行こ。
「なぁ、羚」
「わ!」
びっくりしたー。い…じゃなくて、翼は、突然すぎる。
「そんなびっくりすんなよー」
「で、何?」
「いや、吉田先生が、若い先生で良かったーと思ったから。羚は、どーなのかなって」
「私もそー思った!」
「だよな!俺たち、気が合うな!」
くしゃ…
髪くしゃなんて、初めてされた。てか、髪の毛なんて、今まで一度も男子に触られたことない。
ドキドキドキドキ…
なんなんだろ?この気持ち。
「早く並べよー」
あ、並ばなきゃ。

