「だって、俺に近づいてくる女はだいたい、俺が彼氏になれば、周りに自慢できるーとか、1日だけでも付き合ってほしいとかさ。あいつらさ、かっこよければ誰でもいーんだよ。って俺、何言ってんだ。ごめん」

「ぜーんぜん謝ることないよ!玲音のこと、ちょっとは知れたし!それに、女友達第1号とか、最高じゃん!」

「ぷ、ハハハ…」

「?」

こんなこと言うやつもいるんだな。

「ハハハ…」

「もー!笑いすぎ!」

「怒んなよ。可愛い顔が台無しだぞ」

かあぁぁ…

可愛いなー。

「マジだって!屋上行くって言ってたもん!」

「てか、なんであのダサ眼鏡なのかな?wあたしらの方が絶対いーのにねー」

やべー。さっき宣言したから、変な女達が来ちまった。

俺は、七海の腕をつかんで、屋上の影に隠れた。

「え、ちょ、玲…」

俺は、七海の口を塞いで『し!静かにしてろ!』と、小さい声で言った。

「えー。ちょっと、いないじゃーん」

「うちらが来るってわかって、違う所に行ったのかな?」

「早くさがそー。LINEのアカ欲しいしー」

「行こ行こ」

バタン

行ったか…。