何も言わずに戸惑っている俺の手から身を乗り出して、スッと紙を抜き取った祐大。
ヤツは何も迷わずそれを澪菜に見せた。
あーあ。
見せちゃったよ…
俺はもう見ていられなくて俯いた。
やっぱり怒り出すんじゃないだろうか。
男としても人間としてもこれはどうかと思うしなぁ。
その直後澪菜の
「なにこれっ!」
という驚きから発せられた声が耳に届く。
だよなぁ。
やっぱりこんなの良くないよなぁ。
俺は俯いていた顔を上げてチラッと彼女の顔色を伺った。
「ちょーーー面白い!!」
澪菜はとてつもなく笑顔だった。
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