「う、うわぁやっちゃった…ちょっと想ちゃん、来たなら起こしてよっ!!」
顔を真っ赤にして、美春はそーっと座りコソコソと怒っていた。
「ハハ。ごめんごめん」
そう言いながら顔の前で手を合わせる。
ちょっと美春に触れたかったから起こさなかった、なんて変態発言できねぇよ…
「そういえば、見つかった?文化祭の資料」
「あ、うん!ありがとう!大変勉強になりました」
ペコッと頭を下げる美春。
それに対して
「そうじゃろそうじゃろ」
と、えらそうに頷く俺。
まるで上司と部下みたいなふざけ合い。
「ふふふ」
「ハハハッ」
そして同時に笑い出す俺ら。
なんだろう。
こういうのすごく胸が温かくなる…
ずっとこうして温かい気持ちでこの子といられるのかな。
ふとそんなことを考えた。

