機材を半分だけ体育館のステージのわきに運び終えた俺達は、それでもう疲れてしまって足だけフラフラとステージから垂らして寝っ転がった。
「みんな冷たいよなぁ…俺らだけに機材運ばせやがってよぉ」
俺の隣に寝っ転がった祐大は天井を見上げたままボヤいた。
重たい荷物を運び終えた後だからどうせもう練習は無しだろ。
「ま、しょうがないだろ。アイツらだってやりたくてクラスの手伝いしてるんじゃねぇんだからさ。わかってやろうぜ?」
流石に俺達2人だけではバンドとは呼べないしつまらないからほかのクラスから奨真(しょうま)と、聖人(まさと)というノリがいい2人を誘ったのだ。
もちろん祐大がな。
2人ともやっぱりノリが良くてすぐにOKしてくれた。
だが、クラスの実行委員からどうしてもやる事が多くて人手が足りないから手伝って欲しいと言われたそうだ。