「わたしが好きなのはたい君だよ、りん先輩じゃない」 そう、わたしが愛している男性は一倫じゃなく、一倫の弟の大航(たいこう)だった。 「まだキス、して欲しいの?」 顎を引き寄せる 「話をはぐらかさないで」 わたしはその手を振りほどいた 「そんな力で俺を振り払っても無駄だよ、琴美ちゃんには隙がありすぎる」 羽交い締めにされてなんなく押し倒されてしまった。