わたしが茫然としていると一倫はおどけたようにいう 「あれ、もしかして初めてだったとか?」 わたしは顔を真っ赤にして口を手で押さえながら反論する 「悪いですか?」 「悪いね、悪い唇だよ。俺が初めてだなんて…」 そう言ってもう一度一倫の唇が降り注ぐ 今度はしっとりとスローモーションで