「そうだよね、生きてることって成長してることだと思うし、その成長感っていうのは何かしらの努力の現れだと思うよ」 「うん、…琴美、左り手だして」 わたしは首をかしげながら、こう?と左り手を差し出した 「次に目をつむって」 左り手を大航がそっと包む わたしは素直に目を閉じた すると、薬指をなにやらいじっている感触がするのだ 「いいよ、目を開けてみて」