「たい君のことが気になるよ」 湖畔に涼しい風が流れてくる 「気になるのは、熱が気になるの?それともまい子ちゃんかな」 「……両方だよ」 「信じてあげなよ、大航のこと」 「…そうだけど」 わたしは不満な態度を髪でつつく仕草で表した 「…それよりも、俺のこと考えてくれた?」 「え…!?」 ボートはちょうど湖の中腹くらいにきた