店を出るとすぐそばに備え付けのベンチがあって そこに腰掛けることにした 「桑原君のめつちゃ甘そ~。いつもそれ頼んでるんだ」 「桑原君じゃなくてせめて下の名前で呼んでくれたら、一口食べさせてもいいよ」 「へぇー、大航って甘党なんだ」 わたしはくすりと笑って、大航君とかたい君とふざけて呼んでみた 「なに、その余裕っぷり」 大航とクレープをひとくち交換する 「別にそんなじゃないよ」