「車のなかに副担の塔筋(とうすじ)先生が待ってるから植村と船橋は車に乗りなさい、太田と桑原は歩いて帰るぞ」 「えぇ~!?俺もですかー?」 「ったりめーだ、歩け」 めいめいに別れて宿舎を目指した その頃には雨が小雨になって幾分、空が明るくなっていた 今までのわたしがじめじめした梅雨の雨なら 今のわたしは雨上がりの空だろう そんな気持ちを乗せて車内に乗り込んだ